龍王物語
2.ボイリーの考察

現在、欧米の主流である鯉エサのボイリーは、まだまだ日本では経験が浅く、色々誤解も多いようです。

ボイリーとは、ボイル(茹でる)という意味の言葉から派生した名称で、基本的にはネリエサを茹でたものです。

非常に固くなりエサ持ちの良いのが大きな特徴ですが、ネリエサと同じくバリエーションは無限で、私は、広義のボイリーと狭義のボイリーを考えています。

広義のボイリーと狭義のボイリー
簡単に分けると、狭義のボイリーとは日本に紹介された欧米のボイリーで、広義のボイリーとは茹でたもの全てを含んだものです。その中には、イモヨウカンもあればコーンもあり、チクワやハンペン・ソーセージなども含まれます。

 そう考えれば、ボイリーの使い方も、それ程特殊に考えることはありません。食わせエサとして、今まで通りのネリエサとセットしての使い方や、タニシのようにボイリーをコマセしてボイリーで釣る方式でOKです。

思い起こせば、欧米のボイリーの釣り方は、昔、日本で行われていた釣り方に良く似ています。

当時は、サツマイモの角切りが用いられていましたが、あらかじめ釣りをする前に生サナギを潰したものや鶏糞といった匂いの強いものをコマセして魚をポイントに集め、途中から食わせエサのサツマイモをコマセして慣らしてから、サツマイモの角切りだけで鯉を狙うという方法が行われていました。今でも、似たような釣り方が各地で残っていますが、サツマイモをボイリーに代えれば即OKです。

まさしく、温故知新と言うべきでしょうか

ボイリーは非常に硬く作る事が出来るのが大きな特徴で、その為エサ持ちが良く、遠投が利き、ジャミに強い。また、水に浮くボイリーを作れば、パンの代用にもなります。

ただ、固いという長所は、逆にそこが短所ともなります。

針掛かりが悪いため、直接針に付ける事が出来ません。そこで、糸で縛るヘアーリグが考えられた訳ですが、どうしても、エサと針を分けた分だけ仕掛けが長くなり、吸い込む距離が長くなります。

そのため、活性の低い時や、スレて警戒している時は掛かりが悪くなります。

どんなエサや仕掛けでも長所と短所があり、それを理解してケースバイケースで使う事が必要ではないでしょうか。

  龍王ボイリー粉は、龍王と同じく無味無臭コンセプトの基に出来ています。しかも、卵を使わないで水で練って茹でるだけで、非常に固いボイリーを作る事が出来ます。欧米のボイリーのように、強い味付けや匂い付けはしていませんが、龍王と同じようにそれだけで充分野鯉を釣ることが出来ます。逆に余分な匂いや味付けをしていないために、ジャミにも更に強くなっています。

 もちろん無味無臭の龍王ボイリー粉は、龍王と同じくどんな匂いや味も簡単に付けることができ、ローテーション釣法のベースとして応用が簡単です。

 また、イースト菌を混ぜて練ることにより、水に浮くポップアップボイリーも簡単に作る事ができます。その場合のコツは、茹でるのではなく電子レンジを利用して熱することです。その場合、非常に軟らかいパンのようなものから、非常に固いものまで自由に作ることも出来ます。

 浮遊物の多い市街地の河川や湖沼では、エサ持ちの良いパンの代わりとして使うことが出来ます。

また、ヘドロ底や底藻の多いポイントでも沈む事無くアピールします。更に、中層魚であるソウギョ狙いにも効果を発揮します。その場合、ソウギョの好きな草の成分を混ぜればより効果的です。

 なお、龍王ボイリー粉の使い方としては、コマセとセットの食わせエサとして使う方法と、タニシのようにボイリーをコマセしてボイリーだけで狙う方法があります。

コマセとセットで使用する場合は、同じ無味無臭の龍王とセットで行うと、ジャミにも強くより効果的です。

 釣果が多いのはコマセとセットの方法ですが、ジャミの多いポイントではボイリーをコマセしてボイリーだけで釣る方法が効果的です。

 龍王ボイリー粉は、その為に2kg入りで800円と非常に安価となっています。ただ、ボイリーを丸めるのに手で行っていたのでは数多く作るのは大変です。

 そこで、便利なのが龍王ボイリーマシーンです。これは、ボイリーガンで押し出した筒状のボイリー棒を乗せて数回往復するだけで、1回に十数個のボイリーを丸めることが出来ます。ボイリー棒を2本載せれば30個近いボイリーが簡単にできます。今回は15mm20mm2種類を用意していますが、慣れてくれば2kg入りの龍王ボイリー粉1袋を1時間で丸めることが出来ます。

鯉餌の条件と龍王